トンネルじん肺:第5陣東北ブロック訴訟-和解が成立しました


7月12日、仙台地裁で、全国トンネルじん肺根絶訴訟(第5陣東北ブロック)の原告25名中23名の和解が成立しました。残る2名も近日中に和解成立の見通しです。

じん肺は、粉じんを吸入することで発症する世界最古・世界最大の職業病で、現在も、トンネルの掘削作業などでじん肺になる労働者が発生しています。

私たちは、1996年から「謝れ、償え、なくせじん肺」をスローガンに、全国でトンネルじん肺の被害救済・発生防止の取組を行い、訴訟では、ゼネコンの加害責任を認めさせ、原告2700名(患者数)を超える和解を成立させて被害の救済を行ってきました。

また、国のじん肺防止の規制権限不行使の責任を認めさせる勝訴判決を勝ち取り、それをテコに2007年6月18日には国との間で合意を成立させ、国にトンネルじん肺防止対策を強化することを約束させました。この合意に基づき、今日まで「粉じん障害防止規則」の改正と公共事業の積算基準における粉じん作業時間の短縮を実現し、じん肺防止対策が前進しています。

このような貴重な成果をあげてきましたが、今回の和解成立も2016年3月の提訴から2年以上経っており、この間2名の原告の方が解決を見ることなく亡くなられました。裁判によらない迅速な救済システム(トンネルじん肺救済基金)の創設、さらに、8時間労働の完全実施、粉じん測定方法や送気マスクの改善などのじん肺防止対策を強化させるために、引き続き、活動してゆきます。

一番町法律事務所は、東北ブロック訴訟の事務局を担当させて頂いております。

トンネルじん肺根絶のため、引き続き頑張りますので、今後もご支援・ご協力をよろしくお願いします。

(小野寺、菊地、鈴木、長沼)

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