仕事によるうつ病などで悩んでいる方々へ


厚労省の「職場の精神障害の労災認定基準」の簡単な解説をします。
下記のフローチャートをご覧下さい。

先ず、あなたが「対象となる精神障害を発病しているか」を確認して下さい。
代表的なものはうつ病・急性ストレス反応などです(①)。

次に、精神障害の原因が仕事にあるといえるかを、「業務による心理的負荷の評価」で判定します。通常は、これが認定の中心問題になります。「特別な出来事」に該当するか、心理的負荷が「強」に該当することが必要です(②)。
厚労省の「認定基準」(詳細は5月8日のHPからリンクできます)は以前のものと比べると、具体的で分り易くなったといえますが、大切なのは個々のケースの具体的分析と評価です。このためには、先輩の労働者たちが闘って積み重ねてきた判例などの検討が必要になります。

最後に、仕事以外に原因がないかを検討します。1つは「業務以外の心理的負荷」(例えば、家庭内の悩み・金銭トラブル)が強度Ⅲにあたるか(③-1)、2つは、「個体的要因の評価」(例えば、精神障害の既往歴やアルコール依存状況など)があるか(③-2)です。これに該当すると、労災にならないとされます。

あなたのケースはどうだったでしょうか。

なお、注意して頂きたいのは、これは精神障害の「労災認定」の基準です。
労災が認定されない場合でも、職場のパワハラ・セクハラ・いじめで労働者の人格権が侵害された場合は、労働契約法第5条の安全配慮義務違反(職場いじめ防止義務違反)や不法行為責任を追及できることがあります。(小野寺)


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